「富士山を守る指標」を策定

森林の整備状態など目標数値示し保全へ/静岡、山梨県が共同で

富士山の環境保全を目指そうと、県は二十七日、山梨県と共同で、森林の整備状態な
どの目標値を定め、保全活動に取り組む「富士山を守る指標」を策定した、と発表し
た。山梨県とは一九九八年度に「富士山憲章」を制定して以来、共同で環境保全指標
作りのための調査に取り組んでいる。今回の指標は貴重な動植物の数や環境保全活動
の参加者数など具体的な数値で表した。指標に取り上げる項目は、富士山憲章に定め
た五項目の行動規範をさらに十五項目に分けた。主な個別指標は▽富士山にかかわる
ホームページの開設数▽貴重な動植物種数▽環境にやさしいトイレの普及率▽富士山
五合目以上のゴミ収集量▽指定文化財数▽富士山の資料文献数――など。
 

目標値は十五項目それぞれについて毎年度ごと、もしくは二〇一〇年度までを設定。
例えば富士山にかかわる環境教育イベントの開催数と参加者数の項目では、一九九九
年度が五十八回と五千七十八人とし、二〇一〇年度は百回と九千人とした。富士山
チップ制トイレへの協力度の項目では、二〇〇〇年度は一人当たりのチップ額が二十
八円だが、次年度からの目標は百円と定めている。両県では今後、これらの指標をま
とめたパンフレットを各行政機関などに配布するなどして、指標の周知徹底を図ると
いう。
(3/28 asahi.com 静岡版)

ACHP編集部

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